山口県のかまぼこの大きな特徴は、焼き抜き蒲鉾にあります。かまぼこは蒸しても製造することができますが、焼き抜きは下から熱を加えることでしっかりとした弾力や歯ごたえを生み出す製法です。その焼き抜き蒲鉾の発祥の地が山口県萩市であり、その手法を山口に定着させたのが長谷忠小兵衛です。
その伝統を受け継ぐ忠小兵衛蒲鉾は、3つの大きなこだわりとともに最高級の忠小兵衛蒲鉾を製造しています。そのこだわりとは、「萩近海のエソ」を原材料に、「萩産の炭で焼き」、さらに「手づくり」を守っているという点です。
〇原材料は萩近海のエソ かまぼこの原材料は冷凍ものであれば海外のすり身を利用することができます。しかし、忠小兵衛蒲鉾は萩市近海の日本海のエソを原材料に使用しています。地元で水揚げされるエソの安定確保は大きな問題ですが、品質へのこだわりが、伝統技法とともに伝えられています。
〇萩産の炭を使う焼き抜き技法
かまぼこは木の板に載っています。この木という素材は、職人が練った状態のすり身を成型するのに便利であるとともに、焼きあがるときの余分な水分を板に逃がし、できあがった蒲鉾を乾燥から防ぐ役割もあります。
そして、炭火で遠くから高温の熱を伝え続ける焼き抜き製法から、真っ白く弾力と歯ごたえのあるかまぼこが完成します。その時に下からの熱をすり身に直接当てずにしっかりと仕上げるため、忠小兵衛蒲鉾の板の下面はこんがりとした焼き色になっています。
江戸時代、萩では木炭を燃焼して行っていた伝統の製鉄所跡があります。萩の木炭は萩を支え、文化の形成にも貢献してきたという歴史があります。その萩の木炭を使うことも、忠小兵衛蒲鉾の伝統製法の1つです。
そして、最後に伝統を伝え秘伝の味を守り続ける職人の存在があります。魚本来の味を引き出すためのこだわりは、職人とともに伝えられています。
宮川好世
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